七五三の初穂料の入れ方を解説！封筒の選び方から中袋の書き方まで徹底紹介！
お札の入れ方が最重要！七五三初穂料の正しい納め方
まず覚えておきたい「お札の向き」
七五三の初穂料に使うお札は、必ず「表向き」にして封筒に入れます。
お札の「表」とは、肖像画が描かれている側のことです。
封筒に入れるときは、肖像画が正面を向き、かつ上側（開け口の方）に来るようにするのがマナーです。
これは「神様に対して失礼のないように」という意味が込められています。
お祝いごとですので、裏向きに入れると縁起が悪いとされます。
また、可能であれば新札を用意しましょう。
ピン札は清潔感があり、丁寧な気持ちを表す手段とされています。
銀行での両替や、早めの準備を心がけましょう。
中袋の有無で変わる「入れ方」の手順
初穂料を入れる際、中袋付きののし袋を使う場合は、お札を中袋に入れてから外袋に納めます。
中袋がない封筒の場合は、お札をそのままのし袋に入れればOKです。
ただし、お札がむき出しにならないよう、紙を一枚挟むなどの配慮があると丁寧です。
中袋に入れる際も、お札の向きは肖像画を上に、表向きに揃えるのが基本です。
複数枚入れる場合も、すべて同じ向きに揃えるようにしましょう。
金額が見えないようにきれいにたたんで、封筒にまっすぐ収めることが大切です。
折り曲げたり、詰め込んだりするのはNGです。
お金の種類・金額の注意点
七五三の初穂料として納める金額は地域や神社によって異なりますが、基本的には「新札の紙幣」で用意するのがマナーです。
硬貨や旧札は避けた方がよいでしょう。
金額の目安は、子ども1人につき5,000円〜10,000円程度が一般的ですが、神社が金額を指定している場合はその案内に従います。
用意する紙幣の枚数を最小限にするのもポイントです。
できるだけ1枚で金額を用意するのが望ましく、たとえば10,000円であれば1万円札を1枚にするのが理想です。
やってはいけないNGな入れ方とは？
初穂料の入れ方でありがちなミスとしては、お札の向きが逆、折れている、中袋なしで直接入れてしまうといったケースが挙げられます。
また、金額が書かれていない、封があいているといったこともマナー違反です。
お祝い事である七五三では、形式よりも「丁寧な気持ち」が重視されます。
ですが、基本のマナーを守ることで、より気持ちのこもった参拝となるでしょう。
初穂料の入れ方に不安がある方は、早めに準備して、事前に封筒や中袋に記入しておくと安心です。
本番で慌てないためにも、シミュレーションしておきましょう。
七五三の「初穂料」とは？意味とマナーの基本をおさらい
「初穂料」の意味とは？なぜ支払うの？
初穂料（はつほりょう）とは、神社でご祈祷を受ける際に神様へ納める謝礼金のことです。
もともとは「その年に初めて収穫された米（初穂）」を神様にお供えする風習があり、それが現代では金銭で納める形に変化しました。
七五三は子どもの成長を神様に感謝し、これからの健康と幸せを祈願する大切な行事です。
そのため、初穂料は単なる費用ではなく、神様への敬意と感謝の気持ちを表す大切な行為とされています。
「祈祷料」との違いはある？
初穂料は「祈祷料」とも呼ばれることがありますが、基本的には意味に違いはありません。
ただし、「祈祷料」はサービスの対価としての印象が強く、「初穂料」は神様への捧げものという精神的な意味合いが強調されます。
神社によってはどちらの表記も使われていますが、七五三の場合は「初穂料」と記載されていることが多く、そちらに合わせるのが無難です。
のし袋の表書きには「初穂料」と書くのが一般的なマナーですので、混同しないようにしましょう。
初穂料の相場と金額の決め方
七五三の初穂料の金額は、神社によって設定がある場合と、任意の場合があります。
事前に公式サイトや電話で確認するのが確実です。
一般的な相場としては、子ども1人につき5,000円〜10,000円程度が目安です。
地域や神社の格式によって違いがあるため、家庭の事情に合わせて無理のない範囲で決めましょう。
兄弟姉妹で一緒に祈祷を受ける場合は、それぞれ個別に初穂料を納めることもあります。
その場合も、神社の案内に従うのがマナーです。
現地での支払い方法と事前準備のコツ
初穂料は、神社での受付時に直接渡すのが一般的です。
予約が必要な場合もあるため、当日までに封筒の準備と記入を済ませておくことをおすすめします。
封筒には「初穂料」と表書きをし、子どもの名前、住所、年齢などを中袋に記載するのが丁寧です。
記入例などは次の章で詳しく解説します。
受付で渡す際は、必ず両手で丁寧に渡すよう心がけましょう。
また、服装も清潔感のあるものを選び、神聖な場にふさわしいマナーを意識することが大切です。
封筒はどれを選ぶ？七五三の初穂料にふさわしい封筒と選び方のポイント
のし袋を使うのが基本マナー
七五三の初穂料は、のし袋（熨斗袋）に包んで納めるのが基本です。
特に「紅白の蝶結びの水引」が印刷されたものがふさわしいとされています。
これは、何度でも繰り返し祝いたいという意味が込められているため、七五三のようなお祝い事に最適です。
水引が印刷ではなく「立体の水引」がついているのし袋でもOKですが、高額なものや仰々しいものは避け、子どもの成長を祝うシンプルで上品なものを選ぶと好印象です。
「結び切り」の水引や香典用の白黒のし袋は絶対に使用しないよう注意しましょう。
お祝いごとと弔事では封筒の種類が明確に異なります。
封筒のサイズと素材にも注意しよう
のし袋には様々なサイズがありますが、一般的な紙幣（お札）が折らずに入るサイズを選ぶことが大切です。
二つ折りや三つ折りにして入れるのはマナー違反です。
素材は厚みのある上質な和紙がベストですが、コンビニや文具店、100円ショップでも適切なのし袋が購入できます。
あくまで大切なのは「丁寧に包む気持ち」です。
お子様の性別によってデザインを選ぶ方もいますが、基本的には男女共通のデザインで問題ありません。
キャラクターものや派手なデザインは避け、落ち着いたものを選びましょう。
中袋つき・なし、どちらを選ぶ？
市販ののし袋には「中袋あり」と「中袋なし」の2種類があります。
中袋ありの場合は、お札を中袋に入れ、外袋（のし袋）に納めます。
中袋がない場合は、お札をそのまま入れても構いませんが、別途白無地の封筒を使うとより丁寧な印象になります。
また、中袋には金額や住所、名前を記載するスペースがあるものもあります。
これらを正しく記入することで、神社側も誰からの初穂料か把握しやすくなります。
購入時は「初穂料用」や「御祈祷料用」と書かれたコーナーを探すと、七五三に適した封筒をスムーズに選べます。
どこで買える？封筒の購入場所と選び方のコツ
初穂料用の封筒は、文房具店、百貨店、スーパー、コンビニ、100円ショップなどで購入可能です。
最近ではネット通販（Amazonや楽天）でも豊富に揃っており、レビューを参考に選ぶのもおすすめです。
選ぶ際のポイントは、紅白の蝶結び・無地の中袋つき・「初穂料」や「御祈祷料」と表書きできるスペースがあること。
迷ったら、「七五三用」と明記されている封筒を選ぶと間違いありません。
当日までに封筒の準備ができていないと慌てる原因になります。
遅くとも参拝の前日までには購入・記入・お札の準備を済ませておきましょう。
封筒の書き方と中袋の正しい使い方｜表書き・金額・名前の記載例
封筒（のし袋）の「表書き」の書き方
のし袋の中央上部には「初穂料」と楷書で丁寧に記入します。
黒の筆ペンや毛筆を使用するのが正式とされていますが、万年筆やサインペンでも構いません。
文字は濃く、まっすぐに書くよう心がけましょう。
筆に自信がない場合は、書きやすいペンを選んで清潔感を意識することが大切です。
なお、印刷された「初穂料」の文字がすでに書かれているのし袋を使用する場合は、自分で書き加える必要はありません。
名前の記載位置と注意点
封筒の表書きの下部には、子どもの名前を記入します。
フルネームを中央に大きく、バランスよく書きましょう。
親の名前ではなく、祈祷を受ける本人の名前を書くのが一般的です。
複数人分をまとめて納める場合は、兄弟姉妹全員の名前を並べて記入します。
連名で書く際には、年齢順や兄妹の並びを考慮して記載すると整って見えます。
苗字は共通なので省略して、下の名前のみを並べることもあります。
中袋の書き方（表面・裏面）
中袋がある場合は、表面に金額、裏面に住所と名前を記入します。
金額は「金壱萬円」「金五千円」など、漢数字で縦書きにするのが正式なマナーです。
【記入例（表面）】 金壱萬円 または 金伍仟円
裏面には以下のように記載します。
【記入例（裏面）】 東京都〇〇区〇〇町1-2-3 七五三 太郎（しちごさん たろう）
住所は省略せず、番地まで丁寧に記載しましょう。
中袋が無地の場合は、白い紙や別封筒に同様の情報を記載することで代用できます。
書くときのペン・筆の選び方とマナー
筆ペンや黒インクのサインペンを使用するのが基本です。
薄墨や青インク、鉛筆などはお祝いごとにはふさわしくありません。
最近では、筆文字風に書けるペンや、初心者向けの練習シートつき封筒も販売されており、手軽に美しく仕上げられるようになっています。
また、記入ミスがあった場合は新しい封筒に書き直すのがマナーです。
修正ペンや二重線は避け、準備段階で予備の封筒を用意しておくと安心です。
神社での渡し方とタイミング｜受付での流れをシミュレーション
初穂料を渡すベストなタイミングとは？
初穂料は、神社に到着して受付を済ませるときに渡すのが基本です。
祈祷の前に申込書を記入する流れが一般的で、その際に一緒に渡します。
事前予約が必要な神社も多く、予約時に「当日は受付で初穂料をお納めください」と案内されることもあります。
必ず封筒に入れて準備した状態で持参しましょう。
「お金を出してから封筒に入れる」といった行動は、神聖な場ではマナー違反とされることがあるため、当日は余裕を持って行動するのがポイントです。
受付での渡し方の基本マナー
初穂料は、封筒をそのまま両手で丁寧に差し出すのが正しい渡し方です。
受付担当者に対して、軽くお辞儀をしながら「こちら、初穂料でございます」と一言添えると丁寧な印象になります。
バッグやポケットから雑に取り出すのではなく、袱紗（ふくさ）や小さな布に包んで持参するのも上品な心配りです。 特に格式の高い神社ではこのような配慮が喜ばれます。
受付が混雑している場合でも、焦らず落ち着いて対応することが大切です。
お祝いごとなので、終始穏やかに礼儀をもって臨みましょう。
袱紗（ふくさ）の使い方と種類
袱紗（ふくさ）とは、のし袋を包んで持ち運ぶための布で、祝儀や香典の場面で使われます。
七五三のようなお祝いごとでは「赤・ピンク・紫」などの暖色系の袱紗が適しています。
使い方は簡単で、のし袋を中央に置き、布の四隅を折りたたむようにして包みます。
受付では、袱紗を開いてからのし袋を取り出し、両手で丁寧に渡します。
袱紗はマナーを守るだけでなく、のし袋を折れや汚れから守る実用性もあります。
最近では100円ショップやネットでも手軽に購入できるため、1枚持っておくと安心です。
当日の流れをシミュレーションしよう
ここでは、七五三の祈祷当日に神社で行う一連の流れを簡単にご紹介します。
- 神社に到着し、受付へ向かう
- 祈祷申込書を記入し、初穂料を封筒ごと両手で渡す
- 受付スタッフから祈祷の案内や札を受け取る
- 控室で待機（混雑時は待ち時間あり）
- 順番が来たら本殿や祈祷所で祈祷を受ける
- 記念品や御守りを受け取って終了
不安を感じないよう、事前に流れを家族で確認しておくと安心です。
特に小さなお子さまがいる場合は、待ち時間に備えて飲み物や絵本なども持参するとよいでしょう。
【Q&A】七五三初穂料のよくある疑問を一挙解決（連名・兄弟分けなど）
Q1：兄弟一緒に祈祷する場合、初穂料はまとめてもいい？
A：神社によって対応が異なりますが、個別に納めるのが一般的です。
兄弟がそれぞれ別々に祈祷を受ける場合は、初穂料も1人分ずつ準備します。
同じ封筒に2人分の金額を入れるのではなく、個別の封筒を用意するのが丁寧です。
ただし、神社によっては「兄弟で〇〇円」とまとめて設定している場合もあります。
予約時や公式サイトで確認することが大切です。
Q2：双子・三つ子の場合は連名にする？
A：双子や三つ子の場合は、連名で記入しても問題ありません。
封筒の表書きの下に、それぞれの名前を横並びに記入しましょう。
順番は自由ですが、生まれた順や年齢順で書くと整って見えます。
中袋にも同様に、住所と全員の名前を記載しておくと神社側の確認がスムーズです。
封筒のスペースが足りない場合は、裏面や別紙に記載することも可能です。
金額はまとめた額を記入し、中袋の表にも合計額を書いておきましょう。
Q3：親の名前で書いてもいい？
A：祈祷を受けるのが子どもなので、基本は子どもの名前を記入します。
ただし、受付で「ご家族でのお名前をお願いします」と言われる場合や申込用紙で親の名前を求められるケースもあります。
のし袋の表書きには「子どもの名前」を申込書には「保護者の名前」といったように場面ごとに使い分けるとよいでしょう。
どうしても不安な場合は、神社に事前に確認するのが確実です。
Q4：現金ではなく電子マネーや振込で納めてもいい？
A：基本的には現金で封筒に入れて納めるのが正式な方法です。
しかし、近年ではキャッシュレス対応を進めている神社も一部あり、事前振込やQRコード決済に対応している場合もあります。
とはいえ、七五三という伝統的な儀式においては、現金で丁寧に納めることが最も信頼される方法です。
封筒に包んで手渡しする形式を選ぶ方が安心です。
不明な場合は、参拝予定の神社に支払い方法を確認しておきましょう。
まとめ｜初穂料のマナーを守って七五三を気持ちよく迎えよう
初穂料は「気持ち」を形にする大切な文化
初穂料は単なるお金ではなく、神様への感謝と祈りを込めた大切な贈り物です。
封筒の種類やお札の入れ方、渡し方に至るまで、細やかなマナーを意識することで、気持ちのこもった七五三を迎えることができます。
日本の伝統行事の一つとして、初穂料の扱い方を正しく理解することは、子どもにとってもよい学びの機会になります。
忘れずにチェック！初穂料マナーのポイントまとめ
七五三での初穂料マナーの要点を以下にまとめました。
- 封筒は紅白の蝶結びのし袋を使用
- お札は表向き・肖像画が上になるように入れる
- 新札がベスト。中袋に金額・住所・名前を記載
- 受付では両手で丁寧に渡す
- 袱紗に包んで持参するとより丁寧
一つひとつは小さな作法でも、それらを丁寧に守ることが「心遣い」のあらわれです。
子どもと一緒にマナーを学ぶチャンスに
七五三は、子どもの健やかな成長を祝う大切な節目。
その行事の中で初穂料を通じて、「人に敬意を払う」「感謝を形にする」という日本の礼儀文化に触れることができます。
子どもと一緒に封筒を選び、名前を書く工程を経験させることで、家族の思い出がさらに深まります。
親が見本を見せながら、行儀や礼節を自然と伝えるチャンスでもあります。
一見形式的に見えるマナーの一つ一つに、意味があることを感じられる一日となるでしょう。
安心して当日を迎えるための最終チェック
以下のチェックリストで、七五三の初穂料準備を万全にしておきましょう。
- □ 初穂料の金額は神社に確認済み
- □ 封筒（のし袋）は準備済み
- □ 表書きと名前の記入済み
- □ お札は新札で向きもOK
- □ 袱紗に包んで持ち運ぶ予定
- □ 神社での渡し方をイメージできている
このチェックを済ませておけば、当日も安心して落ち着いて参拝できます。
気持ちのよい七五三を迎えるために、準備はしっかりと行いましょう。
